いちばん大切なこと: あなたと家族の体調がいちばん大切です。がまんせず、困ったことは避難所のスタッフ・保健師さん・巡回の医療チームに気軽に相談してください。緊急のときは119番へ。
1水分をとりましょう — トイレをがまんしないで
- トイレの回数を減らそうと水分をひかえると、脱水・熱中症・血のかたまり(血栓)の危険が高くなります。
- 食事のほかに1日1リットル以上を目安に(コップ5〜6杯)、少しずつこまめに。暑い日や汗をかいた日は、さらに多めに。
- お酒やコーヒーは、尿が増えるため水分のかわりになりません。
- 心臓や腎臓の病気などで水分や塩分を制限されている方は、飲む量を医療チームに相談してください。
出典: 厚生労働省「避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドライン」/日本循環器学会ほか3学会声明(令和8年熊本地震)
2車の中で寝ている方へ — エコノミークラス症候群に注意
- せまい場所で長く同じ姿勢でいると、足に血のかたまりができ、肺に飛ぶと命にかかわります。過去の熊本地震でも車中泊の方に多く起きました。
- こまめに水分をとる。ときどき車の外に出て3〜5分歩く。
- 1時間に1回くらい、座ったままでも足の指をグーパー・かかとを上げ下げ(20〜30回)。ふくらはぎを軽くもむのも良いです。
- ゆったりした服で、できるだけ足を上げて寝る。弾性ストッキングが配られたら、着け方をスタッフや医療チームに教えてもらってから使いましょう。
すぐ相談: 片方の足が腫れる・赤い・痛い/胸が痛い・息苦しい・気を失った → がまんせず救護所や医療チームへ。急ぐときは119番。
出典: 厚生労働省「エコノミークラス症候群の予防のために」/日本赤十字社(令和8年熊本地震・2026年7月30日)
3暑さから身を守る
- 停電などで冷房が使えないときは、冷房のある避難所など涼しい場所で過ごすことも考えてください。場所や移動のことは、スタッフや市町村に相談を。
- のどが渇く前に水分・塩分を。特に高齢の方は渇きを感じにくいので意識して。
- 片付け作業は朝夕の涼しい時間に、2人以上で、こまめに休憩と水分を。無理は禁物です。
すぐ相談: めまい・頭痛・吐き気・体のだるさ → 涼しい場所で首やわきを冷やし、水分を。自分で水を飲めない・呼びかけへの反応がおかしいときは、無理に飲ませず、すぐ119番。
出典: 環境省「災害時の熱中症予防」/熊本県(クーリングシェルター案内)
4手洗い・食べ物に気をつけて
- 食事の前とトイレの後は手洗いを。水が使えないときはアルコール消毒も役立ちます。ただし嘔吐や下痢が出ているときは、少しの水でも石けんでの手洗いがより効果的です。
- 夏は食べ物が傷みやすい季節です。お弁当やおにぎりはなるべく早めに食べ、残ったものは日なたや暑い車内に置かないようにしましょう。
- せき・くしゃみが出るときはマスクや袖で口を覆いましょう。
吐き気・嘔吐・下痢のときは、まわりにうつさないためにも、遠慮なくスタッフや医療チームに教えてください。早く伝えるほど、早く手当てできます。
出典: 厚生労働省「災害時における避難所での感染症対策」
5お口のケアで肺炎予防
- 歯みがき・うがいをできるだけ続けましょう。お口を清潔に保つことは、特に高齢の方の肺炎予防になります。
- 水が少ないときは、少量の水やお茶でのうがい、アルコールの入っていないウェットティッシュや口腔ケア用シートで歯や歯ぐきをふくだけでも違います。
- 入れ歯の掃除も忘れずに。
出典: 厚生労働省「避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドライン」
6からだを動かしましょう — 「安静第一」と思い込まないで
- 避難生活で動かない日が続くと、特に高齢の方は歩く力が急に落ちてしまうことがあります(生活不活発病)。
- 横になっているより、座る・立つ・少し歩く。1日合計20分以上からだを動かすことがすすめられています。
- 身の回りのことはできるだけ自分で。お手伝いや役割があると、からだと心の元気につながります。
- 一度にまとめてでなくても、10分ずつなど小分けでかまいません。
出典: 厚生労働省「生活不活発病を防ぎましょう」リーフレット/日本循環器学会ほか3学会声明
7持病の薬を切らさないで
- 血圧・心臓・糖尿病などの薬をやめると、病気が悪くなる危険があります。残りが少なくなる前に相談を。
- 保険証がなくても受診できます(氏名などを伝えれば大丈夫。国が特例を出しています)。
- お薬手帳・薬の袋・スマホで撮った写真があると、同じ薬を出してもらいやすくなります。
- 透析・インスリン・在宅酸素を使っている方は、早めにスタッフや医療チームに伝えてください。
出典: 厚生労働省 事務連絡(令和8年7月29日・保険診療の特例)/厚生労働省「保険証がなくても受診できます」
8こころのこと — 眠れない・不安は自然な反応です
- 眠れない、不安、涙が出る、イライラする——大きな出来事のあとの自然な反応で、多くは時間とともに落ち着いていきます。
- 信頼できる人と話す、深呼吸する、少し体を動かす。無理に忘れようとしなくて大丈夫です。
- お子さんには、そばにいる・スキンシップを増やす・できるだけいつもの生活リズムを。甘えや赤ちゃん返りがあっても、叱らなくて大丈夫です。安心させてあげてください。
- つらさが続く・強くなるときは、保健師さんや巡回の医療チームに話してみてください。一人で抱えこまず、話してみてください。
出典: 厚生労働省「被災地での健康を守るために」/避難所健康管理ガイドライン
9けがをしたら — 小さな傷もそのままにしないで
- 片付け中のけがはよくあります。傷はペットボトルの水など飲める水で洗い流して清潔にしましょう。
- 土やがれきで汚れた傷、くぎを踏んだ傷は、小さくても救護所や医療機関で診てもらってください(破傷風という感染症を防ぐためです)。
- 余震に注意し、危険な場所での作業は無理をしないでください。
出典: 日本感染症学会「地震・津波後に問題となる感染症」
10困ったときの相談先
- 体調のこと・薬のこと・こころのこと → 避難所のスタッフ、保健師さん、巡回の医療チーム(遠慮はいりません)。
- 妊娠中・産後の方、赤ちゃんのミルクや授乳のこと → 保健師さんやスタッフへ遠慮なくどうぞ。
- 急な病気・けが → 119番(救急)。
- 家族と連絡がとれないとき → 災害用伝言ダイヤル171。
- 最新の支援情報は、市町村・熊本県からのお知らせや掲示板で確認を。
出典: NTT「災害用伝言ダイヤル(171)」/熊本県 令和8年熊本地震ポータル